ビジュアルポイやファイアーポイ等、光の軌跡を操るパフォーマンスは暗い状況下で使用されることが多く、またポイ自身は非常に明るく発光するため撮影が難しい被写体です。

ポイラボではこれまでに多くの実験を重ね、ポイを美しく撮るためのノウハウを得てきました。以下に基本的な機材の選び方、撮影の流れを紹介します。

静止画用 カメラの選び方

poiphoto

ポイント


  • マニュアル設定(シャッター速度・絞り・ISOを設定)ができる
  • センサーサイズが大きい
  • ストロボのワイヤレス後幕ができる
  • ユーザーセッティングの登録が可能

ポイの軌跡を撮影するためにはマニュアル設定ができることが望ましいです。マニュアル設定ができなくてもシャッター速度を遅くすることができれば軌跡は撮影できます。また夜景モードなどでも簡易的に撮影できる場合があります。

その他、上級者向け情報

暗い環境下でシャッター速度を遅くした状態での撮影が多いため、センサーサイズが大きいカメラの方が余裕をもって撮影できます。
人物も綺麗に撮影するためにはストロボ撮影を行う必要があります。クリップオンストロボであればどのメーカーも後幕撮影が可能ですが、ワイヤレス撮影を行う場合はCANON は後幕バルブ撮影ができないので要注意です。私はCANONを使用していましたが、後幕バルブ撮影ができないことと、動画でギャップができることがポイ撮影のネックになっていたためソニーとニコンへの移行を検討し、ソニーでもギャップが発生することを確認してニコンへの撮影システム移行を決意しました(2018年)。

LEDポイの撮影やファイアーパフォーマンスの撮影は目まぐるしく環境が変わります。軌跡の撮影とバーンアウトや光の演出を使ったダンスなど、大幅に撮影条件が変わるのでそれぞれの条件を登録しダイヤル操作ですぐに切り替えられるユーザーモードがあるカメラがお勧めです(なぜかニコンのハイエンド機種Z9には省かれていて残念です)

お勧め

ニコン Zシリーズ(静止画も動画も問題なく撮影できる)

注意事項

Canon一眼レフ: ワイヤレス後幕バルブ撮影ができない(シャッター速度を指定すればできる場合有)。動画ではポイの軌跡にギャップが発生する。(2022現在)
Sony一眼レフ:動画でポイの軌跡にギャップが発生する。(ポイ関係者でなければ気にならないレベル)

※ワイヤレスの後幕ができない場合は手動でシャッターに合わせてストロボを発光させたり、シャッター速度を指定することで違和感なく写真を撮ることはできます。動画もギャップが発生すること以外は全く問題なく、美しい映像が撮れます。キヤノンもソニーも基本性能は素晴らしいので、工夫することで乗り切れます。既に上記メーカーをお持ちの方はあえて乗り換える必要はありません!

基本設定

ポイント


podpoi : ISO 200, F5.6, SS1/4
Visual poi : ISO 100, F5.6, SS1/4

くらいをベースとして、好みや環境によって調整してみましょう。

軌跡を伸ばしたい ⇒ シャッター速度を長くする
軌跡が白飛びしているので色を出したい ⇒ F値を大きくする or ISOを下げる

ストロボ

軌跡と一緒に演者の顔・体をしっかり映し出すためにはストロボが必須です。ただし、ステージ上の演者へのストロボ使用は基本的にNGです。また一般参加者の多いイベントでのストロボ使用は周りの迷惑になる場合もあるのでご注意ください。

ポイント

ポイの軌跡を正しく撮るためには後幕撮影が必須です。バルブ撮影もできると演者の動きに応じた撮影がしやすくなります。クリップオンストロボだけだと表現の幅が限られるため、ワイヤレスでの後幕撮影ができる環境が望ましいです。※Canonではワイヤレスの後幕撮影ができないのでご注意ください。


名称 備考

GODOX TT350

2.4GHzのGodoxワイヤレスシステム対応、小型で安価なストロボ、初めての1台にもお勧め。

Godox V860III

2.4GHzのGodoxワイヤレスシステム対応、新型バッテリーでリサイクルチャージも早い。

GODOX XPro

Godox 2.4Gワイヤレスシステムのトリガー。全てのストロボをこの一台からコントロール可能